diary

文化系理系。システムエンジニアだし、小説の翻訳をする。休みはすかさず旅行にでる。

飛ぶ教室 p.18

人生で大切なのは、なにが悲しいかではなく、どれくらい悲しいか、だけなのだ。子供の涙が大人の涙より小さいなんてことは絶対にない。ずっと重いことだってよくある。どうか誤解しないでもらいたい。不必要にメソメソしようと言っているのではない。つらいときにも、正直に言ってほしいだけなのだ。骨の髄まで正直に。

 

『骨の髄まで正直に。』

すごくいい。

 

他の誰かにとってはごくごくちっぽけなことでも、自分にとってはもう何もかもおしまいみたいに悲しくてたまらないことがある。間違いなくある。この悲しさは誰の悲しさとも比べられない。世界にはごはんも満足に食べられない人だっているんだ、なんて言われたとしても、もちろんそれも悲しいことなんだけれども、それでもこのたまらない悲しさは私にとってはたまらなく悲しい。何よりも悲しい。

 

会社に行って、仕事なんかしちゃって、「おとなだから。」なんて言ってる私だけど、ひとの涙を軽んじたりしない。正直に言ってほしい。骨の髄まで正直に。

私も、変に自分を人と比べて自分の悲しみを軽んじちゃいけない。骨の髄まで正直に悲しむ。特に大事な人に対しては。