diary

文化系理系。システムエンジニアだし、小説の翻訳をする。休みはすかさず旅行にでる。

初恋と不倫 坂元裕二 p.72

『きっと絶望って、ありえたかもしれない希望のことを言うのだと思います。』

 

あの時、ああしておけば。

どんなに強く思っても、時間は戻らない。

 

私の人生において、背泳ぎでオリンピックに出て金メダルを取ることがもう不可能であるということには、特に絶望はしない。そもそも、背泳ぎができない。求めていないもの、一瞬でもありうると思ったことがないものに対しては、絶望のしようがない。

 

でも、うまくことばを選べなくて、伝えらなかった気持ちや、

大事なタイミングを逃した恋や、

これで良かったのか今も自信が持てない進路は、

 

絶望だ。

 

ありえたかもしれない希望、が見えるから。